ウイルスの持ち出した宿主の遺伝子配列がコードされている領域をアミノ酸配列レベルでゲノム中から探し当てる

ラウス肉腫ウイルス(Rous sarcoma virus)は、ニワトリで発見された腫瘍形成に関わっている腫瘍ウイルスで、1911年にペイトン・ラウスによって発見されました。2本鎖RNAをゲノムにもつレトロウイルスで、ガンの原因となる遺伝子はsarcomaからsrcと名付けられましたが、実は宿主の細胞にもほとんど同じ遺伝子配列が存在していることが発見されました。ウイルス由来のsrc遺伝子はv-src、細胞由来のものはc-srcと記述されています。 今回はそのv-srcのタンパク質配列を、ラウス肉腫ウイルスのゲノム配列を検索するところから始めて取得し、それをすでに解読されているニワトリのゲノム配列に対してアミノ酸配列のままBLAT検索にかけc-srcがコードされているゲノム上の領域を探し当てます。さらにその2種類のsrcのアラインメントを見ることでsrc遺伝子の遺伝子情報をウイルスがニワトリゲノムから持ち出してから現在に至るまでどこの場所に変異が入ったか、知ることが出来ます。最後に、その場所をUCSC Genome Browserで確認します(なお、UCSC Genome Browserの日本語による解説をkumaさんがここから公開されています)。

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070914tBLATn.mov

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