日本産マウスのはるかな旅路 @ 遺伝研一般公開講演会2018

本日の統合TVは、2018年4月7日に開催された国立遺伝学研究所 一般公開 講演会2018から、城石 俊彦 教授 による「日本産マウスのはるかな旅路」をお送りします。約50分です。
「国立遺伝学研究所は世界中から野生マウスや愛玩用マウスを集め、30年をかけてマウス系統を多数つくってきました。 それらの系統のゲノム解析を行い、米国で作られた基準系統と比較したところ、 パンダ様の白黒ぶちの日本産系統と良く似たゲノム配列が基準系統に混じっていました。 欧米には日本産のパンダ様マウスをメンデル法則検証のため実験に使ったという古い文献が残っています。 江戸時代末にヨーロッパに渡ったパンダマウスの祖先と、かの地のマウスから生まれた子孫が基準系統であり、 日本産パンダマウスが150年というはるかな旅路を経て故郷に帰ってきたことがわかりました。」

見どころダイジェスト

  • 03:10 1. 研究のオリジナリティ~日本から世界へ~
  • 05:17 2. ジャポニズム~19世紀の絵画に見る日本の影響力~
  • 13:13 3. 欧州に輸出された動植物
  • 14:14 4. 江戸時代とネズミ
  • 15:48 5. マウス実験用基準系統(C57BL/6J)のゲノム
  • 18:47 6. 実験系統のマウスの家系図、アメリカ・ボストン近郊のペットマウスから誕生、その祖先は日本を経由?
  • 21:18 7. 江戸時代の珍玩鼠育草の中にJF1系統(パンダマウス)がいる
  • 22:37 8. 実験用マウス系統の起源を探る~日本産マウス経由か?~、森脇先生の研究とは
  • 26:04 9. 森脇先生の研究成果「実験系統の遺伝子はほとんどがヨーロッパ由来、しかしY染色体が日本産」
  • 28:04 10. 日本産マウスのY染色体はどうやって実験用マウスのゲノムに持ち込まれたのか?
  • 32:56 11. 実験用マウスゲノムから日本産マウス領域を高精度に判定、日本産マウス由来の領域はほぼパンダマウスだった
  • 41:43 12. パンダマウスはどこから来てどこへ向かったか?
  • 43:49 13. 19世紀、オデッセイ(♂)としてヨーロッパに渡ったパンダマウスが当地でナウシカ姫(♀)と出会った!その子孫がアメリカへ
  • 46:41 14. 日本産マウス(パンダマウス)は自らオリジナリティを世界に発信していた

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